アルコールは適量を知って楽しむ 〜美意識と健康vol.2〜

ワインを楽しむ

こんにちは!
colanの管理栄養士
上坂マチコです。

厚生労働省より公表された「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」。

かなりニュースになっていましたね。
飲酒に伴うリスクの知識などを広めるために、
状況に応じた飲酒量や飲酒行動の判断に役立つ「飲酒ガイドライン」です。

アルコール好きには少し痛い話かもしれませんね。

  • 毎日アルコールを飲む人
  • アルコールをたっぷり飲む人
  • お酒loveで飲み会が好きな人

アルコールを長く楽しむためにも「飲酒ガイドライン」に
一度目を通してもらいたいと思います。
とても分かりやすい言葉で記載されていました。

管理栄養士の身としてはようやく公表されたと安堵しているくらいです。

一昨年くらい前からアルコールについてかなり勉強・研究していたからです。

そして昨年には世界的webメディアの「コスモポリタン」からも
アルコールについて取材を受けました。

https://www.cosmopolitan.com/jp/trends/lifestyle/a43600527/benefits-of-quit-drinking/


それくらい健康意識が高い方々にはアルコールを見直す時期が到来していたのです。

アルコールについては長くなりそうなので2回に分けて取り上げたいと思います。
今回は第一弾!

グラスに入ったビール
目次

アルコールの基準値とは


今まで「節度ある適度な飲酒」とされてきた
アルコールの適量は、
純アルコール量(お酒に含まれるアルコール量)で
1日平均約20g程度と言われてきました。

私もダイエット相談や特定保険指導(メタボ指導)で
よく使っていた値です。

今回の国による計画では、
生活習慣病のリスクを高める1日あたりの純アルコール量は
男性で40g以上、女性で20g以上
とされ
この値以上に飲酒する人の割合を減らしていくことが重点目標になっています。

1日の純アルコール量の基準値としては

男性:40g/日以下
女性:20g/日以下

男女差がある理由としては

女性は一般的に、男性と比較して体内の水分量が少なく、分解できるアルコール量も男性に比べて
少ないことや、エストロゲン(女性ホルモンの一種)等のはたらきにより、アルコールの影響を受けやすいことが知られています。このため女性は、男性に比べて少ない量かつ短い期間での飲酒でアルコール関連肝硬変になる場合があるなど、アルコールによる身体への影響が大きく現れる可能性もあり

ます。

引用元:厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001211974.pdf

お酒に含まれるアルコールの量とは

では実際お酒に含まれている純アルコール量を見ていきましょう。

純アルコール量が約20g含まれるお酒の目安は以下です。

  • ビール(5%) … 500ml 缶1缶
  • ワイン(12%) … 約200ml(グラス2杯ほど)
  • 日本酒(15%) … 約180ml(約1合)
  • 焼酎(25%) … 100ml(約0.6合)
  • ウイスキー(40%) … 60ml(ダブル1杯)
  • チューハイ( 7%)… 350ml缶 1缶
  • 梅酒(13%)… 約200ml      ※()内はアルコール度数
ウイスキー

純アルコール量を計算してみましょう

●お酒に含まれている純アルコール量の計算式

純アルコール量(g)= 摂取量(ml)× アルコール度数(度数÷100)× 0.8(アルコールの比重)

(例)ビール500ml、アルコール度数5%の場合
500(ml)× 0.05 × 0.8 = 20(g)

自分が飲んでいるお酒の値を計算してみて
基準値内なのか、
飲み過ぎなのかを簡単に判断できます。

ただし基準値内だったとしても…

お酒は“百薬の長”から“百害あって一理なし”へ

特に男性は以前の適量と言われていた純アルコール量1日約20gが
今回倍になったと喜んではいられません。

“酒は百薬の長”という言葉がありますよね。
これは「適度な酒はどんな薬にも勝る」という意味で
中国古代の史書「漢書」から出た言葉だとか。
日本でも古くから使われていますよね。

実はこれはもう昔のこと。
2018年に世界的な医学雑誌に
195もの国と地域を対象にしたアルコール消費量と
アルコールに起因する死亡率などを
研究した論文が掲載されました。

結論を言うと
健康への悪影響を最小化するアルコール消費量は
「0ml」。ゼロだったということが掲載されたのです。

全く飲まない方が最も健康に良いということ。

今回の「飲酒ガイドライン」でも
お酒による疾病のリスクがしっかり提示されています。

お酒は生活習慣病ばかりか認知症の原因にも

加齢とともに体内水分量の低下などによって、
アルコールに弱くなります。
そして認知症のリスクも高まることがガイドラインに掲載されています。

疾病については男女差はありますが
脳卒中、高血圧、胃がん、大腸がん、食道がん、肝がん、
前立腺がん、乳がんなどのリスクが高まります。

この他にも逆流性食道炎や高尿酸結症、肥満、免疫力の低下、
メンタルへの影響などさまざまな病気のリスクを上げてしまのです。

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長くお酒を楽しむためには

お酒が原因で何らかの病気になったり、
心が弱くなってしまったりしたら間違いなく禁酒になります。

「あんなにお酒を飲まなければよかった…」と
後から後悔してももう遅いのです。

国の基準量より少なく見積もり、
飲み過ぎない、毎日飲まない、量はほどほどにを心がけましょう。

自分の体を守るためにも
お酒に対する自分の体質を知っておくことも大事ですね。

お酒に強いタイプ、弱いタイプのことは過去ブログを参考にしてみて下さい。↓


                          https://colan.jp/alcohol-fun-part2/           


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