睡眠の質を上げる方法 〜美意識と健康vol.19〜
こんにちは!
colanの管理栄養士で
食事カウンセリングをしている上坂マチコです。
毎日、美容とダイエットのために“7時間睡眠“を
心がけています。
日本は世界的にみても睡眠時間の短さではトップクラス。
令和元年の「国民健康・栄養調査」によると
一日の平均睡眠時間が6時間未満の人の割合は男性 37.5%、女性 40.6%。
性・年齢階級別にみると男性30~50 歳代、女性40~50 歳代が4割以上も占めている状態。
国としても十分な睡眠の確保は重要な健康課題として上げています。
さて、皆さんはきちんと睡眠時間とれていますか?
睡眠の効果
睡眠は人間や生物にとって生きるための生理的欲求のひとつ。
睡眠をおざなりにしていると心身に大きなダメージを与えてしまいます。
睡眠が体に与えるメリットとして欠かせないホルモンが
「メラトニン」と「成長ホルモン」。
睡眠時に多く分泌されるこの二大ホルモンが
健康や美容、ダイエット、アンチエイジングなどに威力を発揮してくれるのです。
メラトニンの働き
①睡眠促進
②体内時計の調節
②抗酸化作用
③免疫力強化
メラトニンは睡眠誘導ホルモンとして有名。
優れた抗酸化作用もあるため、老化や病気の予防に役立ちます。
またメラトニンは免疫力をアップするホルモン。
免疫細胞「T細胞」は胸腺で作られますが、
メラトニンは胸腺を刺激してT細胞を多く作らせます。
昔から「風邪は寝たら治る」と言われているのもこの理屈から。
胸腺について
胸腺は胸骨の後ろ、心臓の上部にある臓器。
免疫を担当する細胞のひとつにリンパ球があります。
リンパ球は主に骨髄でつくられる「NK細胞」「B細胞」、
そして胸腺でつくられる「T細胞」がチームメンバー。
T細胞はウイルス感染細胞や腫瘍細胞を破壊する役割があり、
胸腺はT細胞の教育機関とも言われています。
また胸腺は最も早く老化がはじまる臓器。
思春期までは活発に働きますが、その後加齢とともに徐々に萎縮して小さくなり、
機能も低下します。
高齢期になると免疫力が低下するのは胸腺の萎縮が大きな要因です。
成長ホルモンの働き
①20歳頃まで細胞を増やす。(成長に欠かせないホルモン)
②成人になると体のメンテナンスに働く。
③脂肪燃焼作用を持つ
④肥満予防(過食を防ぐ)
成長ホルモンは疲労を回復したり、
痩せやすい体をつくるためにも必要なホルモンです。
これら二大ホルモンについての詳細や、
睡眠がダイエットや美容に関係する話はこちらのブログをご覧下さいね⬇︎
https://colan.jp/sleep_diet/
睡眠二大ホルモンと年齢の関係
メラトニンと成長ホルモンは、年齢を重ねるにつれ減少していきます。
メラトニンの分泌量と年齢
メラトニンの分泌量は1〜3歳頃がピークで、思春期頃から徐々に減少していきます。
70歳以降になるとかなり少ない状態。
加齢とともに不眠症になりやすくなる原因のひとつになります。
年齢とは直接関係しませんが、
スマホやパソコンなどによるブルーライトはメラトニンの産生を低下させます。
寝る1時間前にはこれらを見ないことが睡眠にはプラス。
成長ホルモンの分泌量と年齢
成長ホルモンの分泌量は思春期から青年期で最大となり、加齢とともに減少します。
成長が止まる20歳頃がピークになり、一日約1mg分泌されます。
40歳の分泌量はこの半分に減り、60歳では1/4まで減少するとか。
年齢とは別に睡眠不足、運動不足、夜遅い時間の食事なども分泌量が減ります。
理想の睡眠時間は?
睡眠は長すぎても短すぎても健康に影響します。
私は若い頃から自分に課している言葉が
“寝過ぎはブスになる!”(言葉が悪いですが…)
寝過ぎると顔の皮膚が下に流れてたるみそうで…。
アメリカで行われた睡眠時間と死亡率の研究では、
睡眠時間7時間の人たちが最も死亡率が低く、長寿だっという報告があります。
睡眠時間3時間半から4時間半と短い人、睡眠時間8時間半と長い人では
7時間睡眠の人たちより死亡率が15%以上も高いことが分かりました。
また別の研究で心臓病発生率が最も低いのは
7〜8時間睡眠の人たち。
睡眠時間6時間以下の短い人たちは30%、9時間以上と長い人は37%が
7時間睡眠の人たちより心臓病発症率が高いことが報告されています。
私が美容とダイエットのために実践している
7時間睡眠は健康面からも理想的な時間と言えるでしょう。
睡眠の質を上げる方法(食事編)
毎日7時間睡眠をしていますですが、
もちろん日によってはなかなか寝つけい時も、
途中覚醒することもあります。人間ですから…。
そこで私なりの「睡眠の質を上げる方法」を実践しています。
まずは食事編から
●メラトニンの材料「トリプトファン」の摂取
メラトニンは幸せホルモン「セロトニン」をもとに合成されます。
セロトニンの原料はアミノ酸の「トリプトファン」。
動物性たんぱく質やカシューナッツ、クルミなどに多く含まれています。
昔から「眠れない時はホットミルクを飲みましょう」と言われるのは
理にかなっているというわけ。
私は肉や魚、卵など動物性たんぱく質を意識して摂取。
毎朝の野菜サラダにクルミをかけたり、睡眠に違和感を感じたらカシューナッツを食べたりしています。
●腸内環境からメラトニン合成アップ!
セロトニンの大部分が腸内で作られます。
セロトニンをもとにメラトニンが作られますから
腸内環境を整えることは質のいい睡眠にもつながるのです。
私が腸活目的で実際に食べている食品がヨーグルトや納豆などの発酵食品、
雑穀米(もち麦)や野菜や海藻類などから食物繊維を積極的にとっています。
長年腸を勉強しまくり、仕事で腸活についての講演会も多いため
これについては得意分野です。
そんな腸活にうるさい私が飲んでいるのは「ヤクルト1000」。
腸内細菌の有用菌(善玉菌)は夜間に活性化するので夕食時に飲んでいます。⬇︎
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睡眠の質を上げる方法(生活編)
寝る1時間前に入浴をしています。
湯船に浸かり、ゆっくりと体を温めるために半身浴で。
(カラスの行水的体質なため長居はできませんが…)
この時、入浴剤で使っているのがエプソムソルト。
ソルトといっても塩ではなくマグネシウムが主体なので体がよく温まります。
またマグネシウムはストレス予防にも作用する栄養素(ミネラル)なので、
経皮吸収がしたかくて使っているのも理由のひとつ。
エプソムソルトはいろいろ試しましたが、
1回の量が多いものが一般的。
私が長く愛用している「エプソピア」は付属のスプーン1杯だけなので
コスパが良いのと100%瀬戸内海産なので安心して使えます⬇︎
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湯船で温まった後、
髪や肌のお手入れをしてひと息つくと約1時間。
就寝時間になるとメラトニンの作用で体温が下がり、
自然と眠くなってきます。
ここでベッドへGO!
お風呂で温まった体が冷めてくる約1時間後に寝れば
メラトニンの働きでぐっすり眠れます。
夜は部屋の明かりは全体的に薄暗くしています。
そうすると副交感神経が優位になって眠りにつきやすくなるからです。
また寝具選びも大事。
特に枕は自分の首と頭に合ったものを選ぶようにしています。
私が使っている枕はこちら⬇︎
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眠りに入る時はできるだけ良いことを考えるといいですね。
今日はあった反省や嫌なことを思い出して寝ると交感神経が優位になって、
眠りの質が低下。
睡眠前のアルコールも交感神経が優位になるので、
眠りが浅く、途中覚醒しやすくなります。
まずは7時間くらい睡眠がとれるように心がけてみませんか?
毎日遅い時間に寝ている人はその日のうちに寝ることを意識して。(24時までに寝る)
きっと疲労感の減少や肌の艶ハリアップなど、元気にきれいなっていく自分に気づけるでしょう。
まとめ Q & A
Q 睡眠不足は体に影響しますか?
A
睡眠時間6時間以下だと心疾患のリスク上がったり、死亡率も上がったりするという研究結果があります。
睡眠不足は睡眠時に分泌されるホルモンのバランスの乱れから
免疫力の低下や体がサビやすくなって老化も促進。
さらにストレスに弱くなり、疲労が蓄積しやすくなるから心身に大きなダメージを与えます。
日本人の平均睡眠時間の短さは世界でも上位。
国も危機感を抱いているのが現状です。
Q 理想の睡眠時間は?
A
睡眠時間は短くても長くても体に負荷がかかります。
7時間睡眠が理想的と言えるでしょう。
Q 睡眠の質を高める方法は?
A
食事面から言うとメラトニンの材料になるアミノ酸「トリプトファン」を摂取しましょう。
トリプトファンは動物性たんぱく質やクルミやカシューナッツなどに多く含まれています。
またメラトニンのもとになるホルモン「セロトニン」は腸で大部分が作られるので、
腸内環境を整えることも大事。
ヨーグルトや納豆などの発酵食品、雑穀米や野菜類など食物繊維を毎日しっかり補給するといいですね。
生活面からは就寝1時間前の入浴がポイント。
お風呂で温まり、上がってから1時間ほどすると「メラトニン」の作用で体温が下がってきます。
すると自然と眠くなってくるので、この時に布団に潜り込むとスヤスヤと眠れるでしょう。
枕や布団、パジャマなどの寝具類は自分に合った物を選ぶことも睡眠の質向上につながります。
colanのダイエット相談ではよく「その日のうちに寝ましょう」と伝えています。
睡眠時間を確保できるようになるとダイエットも成功しやすく、
肌や髪もツヤツヤになってくる人が多いようです。